【日立製作所の今後と将来性】業績推移と事業集中について【企業分析】

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日立製作所

日本最大の電機企業として圧倒的な存在感を誇る日立製作所.
AIやIoTへの戦略が求められる昨今の状況への対応はしっかりできているのでしょうか.

就職先としてありなのかなしなのか見ていきましょう!

日立製作所とは?

創業:1920年
売上高:9兆3686億円(連結)
従業員数:34,925(単体) 307,275(連結)
本社:東京

勤務地

本社の位置は東京ですが,基本的な勤務地は茨木県日立情報系や活動拠点が海外が多い部署は東京都内に事業所が設けられています.
といっても事業が多岐にわたるため,その事業ごとに詳細な勤務地は異なってきます.
こちらはしっかりその事業所の社員さんに聞くようにしましょう.

事業内容

日立は超巨大コングロマリットで,何でも取り扱っているといっても過言ではありません.
今後のグラフは特記していない限り,「日立 統合報告書2017」より引用しています.


【注力4事業】

  • 電力・エネルギー(・原子力 ・電力 ・エネルギーソリューション)
  • 産業・流通・水(・産業,流通 ・水)
  • アーバン(・ビルシステム ・鉄道 ・アーバンソリューション)
  • 金融・公共・ヘルスケア(・金融 ・公共社会 ・ヘルスケア ・ディフェンス)

特に今後成長が期待され,利益を生み出す事業群です.

【プロダクト】

  • 社会・産業システム(・インダストリアルプロダクツ)
  • オートモティブシステム(・日立オートモティブシステムズ ・クラリオン)
  • 生活・エコシステム(・日立アプライアンス ・日立コンシューマ・マーケティング)
  • 電子装置・システム(・日立ハイテクノロジーズ ・日立国際電気)
  • 建設機械(・日立建機)
  • 高機能材料(・日立金属 ・日立化成)

プロダクト商品を生み出す分野です.上記注力4事業以外といった取り扱いのようです.

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売上高推移は上記のようになっています.
毎年,成長目標として売上高増大をうたってはいますが,伸び悩んでいるのが実情です.
これは現在も経営の合理化を進めている段階にある+為替の影響があります.
日立物流や日立キャピタルを非連結化したことにより,売上高が減少したセグメントが存在しています.
このように,現在本業とシナジーの薄い事業は切り離しを行い,本体の経営合理化を推し進めています.

なぜか?
それは過去の大赤字を再度発生させないためです.
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こちらが営業利益推移となっています.リーマンショックの時期に7800億円の赤字に転落した過去があります.ここから復活し現在に至っています.その後,営業利益率は5~6%を保っており,優良な状態を維持できていると言えます.今後,このまま維持,向上できるかが争点となりそうです.

各セグメント情報は以下のようになっています.
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正直,売上が伸びている分野は社会・産業システムぐらいしかありません.
ただ利益率的には大きく減少することはなく,正しい経営ができているように見えます.

日立製作所の強み

日立製作所の強みは何といっても,

  • OT(制御・運用技術)
  • IT
  • プロダクト

の3点を有している点です.これは就活でも存分に言っていけますので覚えておきましょう.
これだけ多岐にわたるプロダクトを扱い,それをOTし,それらを統合的に利用するITを活用している企業は他にありません.
自社でほぼあらゆる課題に対処できる強みを持っています.

また,コングロマリットであるため,非常に安定した業績を築けることが挙げられます.
一つの事業に傾倒した場合,その事業が世界全体で不調となった場合,ボーナスが削られたりと辛い状況に陥ってしまいます.
しかし,一つの事業がこけたとしても,これだけの事業があればどこかが業績がよいので,総合でみれば安定した業績を生み出せます.

また,粒子線治療装置事業の世界シェア2位です.
*1

日立製作所の弱み

日立製作所の弱みは,正直日本の電機業界での一番の勝ち組だと思われ,殆どないと思います.
強いてあげるとすれば,IoT分野で発表したLumadaやAIを大々的に発表しているものの,利益に結び付いていないことが挙げられます.

また,現在は原子力発電事業が損失の懸念があります.7月27日に発表した内容によれば,イギリスの原子力発電所建設を中止した場合,最大で2700億円の損失が発生すると見込んでいる.この額からもさらに広がる可能性があり,こういった事業からのイメージダウンの可能性が内在しています.

また,家電分野は大きく売り上げが落ちてきています.
これは中国企業が廉価な商品を出してきていることから仕方がないことですので,
しっかりと利益を上げらえれる経営をしていくことが大事だと思われます.

一方で世界に目を向けた場合に,世界シェア1位となっている商品がほとんどなく2~4位に甘んじていることが多く,今一つ商品力が足りていません.

日立製作所の今後

中期経営計画から見る戦略

日立製作所が描く未来予想図は下記のようになっています.
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特にアーバン,金融・公共・ヘルスケアの伸びを重視しているのが分かりますが,
今までの売上高推移をみる限り実現できる可能性があるかは怪しいところです.

キーポイント

今後,日立が大きく成長していくために重要となってくるのは2点あると思います.

  • LUMADA

アーバンや金融・公共・ヘルスケア分野を向上させるカギとなってくるのはLUMADAだと思われます.
※LUMADA:お客様のたくさんのデータに光をあて,データ間の隠れた関係を解明していくことで,お客様の事業に役立つ知見を得ることをめざす
IoTの大本命的な立ち位置ではありますが,今後はここを利益をあげられるレベルで実用化できるかが重要です.
こういった先進的なことは外資企業が得意することですが,そこで後れを取ると世界での売り上げ増加は見込めません.
こういったデータ活用を得意とする外国企業を買収するなど革新的な対策が必要でしょう.

  • ロボティクス

ロボティクス分野はすぐに利益に直結する分野ではありませんが,
10年スパンで考えた際に非常に有望な分野であることは間違いありません.
この分野に現状でいかに研究開発費を投資できるかが成否が変わってくると思います.

日立製作所は就職先としてあり?なし?

個人的には,重点4分野に限っていえばありだと思います.

日立製作所自体潰れないのは間違いないです.
ですが,会社にとって重要ではないのにも関わらず利益率が低い分野は子会社化の後に売りに出される可能性もあります.
したがって,安定して日立で働きたいのであれば,重点分野にて就職することをお勧めします.

勤務地は日立市あるいは東京勤務が主で,関東に住み続けたい,休日は東京に出たいというかたにも良いですね.
(電車で1時間半ぐらいかかりますが,だいたい1~2本で行けます.)

また,日立製作所内での異動は希望を出せば可能だそうです.
したがって,1分野の活動だけでは飽きるのではないか・・?のような心配をされている飽き性な方,チャレンジングな方にもおすすめできます.

年収はメーカートップクラスです.
聞いた話によれば,30歳で800万程度なようです.(残業をかなりしてる方で)

日立製作所は分野ごとに募集を行っており,先着順に採用が行われますので,
志望度が高い場合は早い日程で応募するようにしましょう.

以上ご参考になれば.

他の企業はこちらから.
www.atoq.tokyo

*1:ニュースイッチ 「世界を狙う日立,見切り上手の三菱電機.がん地用装置の損得」より