【日産自動車の今後と将来性】中国に強み.EVの勝者となれるか【企業分析】

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日産自動車

やっちゃえ日産!のCMでお馴染みの日産ですが,その実態はどうなのでしょうか?

就職先としてありなのかなしなのか見ていきましょう!

日産自動車とは?

創業:1933年
売上高:11兆7200億円(連結)
従業員数:137,250人(連結)
本社:神奈川県横浜

勤務地

日産の勤務地は神奈川県の横浜や厚木に集中しています.
試験場や工場の一部が全国各地に点在していますが,基本的な勤務地は神奈川県になるでしょう.
東京近郊に住みたい人にはお勧めですね.

事業情報

以下のグラフは特記していない限り「アニュアルレポート 2018」より引用しています.

日産の事業は自動車関連のみです.
トヨタの場合はトヨタホームとかファイナンスも行っていますので,この点は異なっていますね.

日産自動車の売上高・営業利益推移は以下のようになっています.
f:id:k-true:20180923111646p:plain
売上高は緩やかな上昇基調にありますね.これは自動車産業の発展に伴って販売台数が上昇しているためです.
営業利益に関しては今年は4.8%に下落しました.なぜ今年これほどまでに利益が下落したかというと,記憶に新しいと思いますが,日産の検査不正問題及びタカタのエアバッグ問題があったためです.これに1000億円の訴訟和解費用を計上したため利益が大幅に削れてしまっています.

2018年も同程度の営業利益を見込んでいますが,2015,6に比べ低いと感じるかもしれません.しかしこれは,2015,6のコスト削減効果が異常に良かったこと,減損要因が少なかったことからくるとても良い経営状態だったためです.したがって,コンスタントな営業利益率でいえば5~6%前後なのでしょう.

自動車会社は為替の影響等を強く受けるため,自動車販売台数で好調かどうかを判断したほうが良いケースがあります.
日産の自動車販売台数は以下のように推移しています.
f:id:k-true:20180923114555p:plain
日産の自動車販売台数は年々順調に伸びていることが分かります.それを牽引しているのが,中国・北米市場ですね.
中国市場での販売台数は152万台と北米の209万台に迫ってきています.

日産自動車の各国でのシェアを見てみましょう.
日本:.11.2%.日系3位.58万台
中国:?位.5.6%.日系1位.152万台
北米:6位.9.2%.日系3位.209万台
欧州:?位.3.6%.例えばドイツの場合:14位.日系2位.75万台.
メキシコ:1位.23.8%.日系1位.36万台
タイ:5位.6.9%.日系5位.5.9万台
インドネシア:7位.2.3%.日系7位.2.4万台
*1

中国とメキシコで強いですね.

日産自動車の強み

  • 中国市場に強み

日産の強みとしてまず挙げられるのは中国市場での強さです.日系では1位であり,シェア的にも5.6%を稼いでいます.
なぜこれほどの強みを持っているのか?
それは中国企業との合弁会社を早く設立した中国市場を重要視してきたからです.

日産は中国の3大自動車メーカーの一つである東風汽車集団と合弁で,2001年に東風汽車有限公司を設立しました.
ホンダは広汽集団と合弁で1998年に広汽本田汽車を設立.トヨタは第一汽車と合弁で2002年に広州汽車トヨタ自動車を設立.
*2
2番目の速さであったことが分かりますね.

また,もともと日産は他の日系メーカーよりも中国を重視していた背景があり,積極的に投資を行ってきました.これらの甲斐があって今の地位にたどり着いています.今後も中国を最重要領域をみなしていくようで,今後5年間で95億ドル投資し中国のトップ3入りを目指す予定です.

  • メキシコに強み

上記のランキングでも示しましたが,メキシコでのシェアは高く36万台と,日本の58万台にかなり迫ってきています.
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*3
図のように,安定的にメキシコでの自動車需要は増加しており,今後も日産の安定的な成長を支えてくれると思います.

  • EV車(リーフ)が強い

日産のリーフは2018年上半期において,EV/PHV/PHEV販売台数ランキングでNo.1に君臨しています.
*4
初代リーフも世界一売れた電気自動車と言われており,EV車における強みは圧倒的です.

EV車に強みもっていると何がよいか?世界のEV販売は2030年に2150万台に拡大する見込みだからです.
*5
EV車の需要はうなぎのぼりで伸びていきます.特に,中国は法律での規制が強く,EV車(HV,PHVを含まない)しか認めない割合が徐々に高くなってくると見込まれます.よって,世界最大の市場でである中国市場に強みがあり,かつ,電気自動車に強みがある,というのは強力な武器になっています.

日産自動車の弱み

  • 全固体電池

現在,日産はEV車にたいして強みを有していますが,全固体電池の開発がトヨタに比べて遅れている印象があります.
全固体電池とは現行のリチウムインドバッテリーより全面的に優れている電池のことですが,日本連合を組んだとはいえ,特許を一番有しているのはトヨタであり,今後どうやって巻き返しを行っていくかが重要になってくると思われます.

  • 日本,中国,北米,メキシコ以外での存在感のなさ

これは経営計画にも書かれていますが,以上の4カ国を除けば日産の存在感は薄い状態です.今後どれだけ他の国でのシェアを獲得していきるかが成長の鍵です.

  • フレームSUV,ピックアップトラックが弱い

この型の販売を今まであまり行ってきておらず,これからの頑張り次第といった感じです.

日産自動車の今後

中期経営計画から見る今後の施策

正直いまいち何を言っているか分かりませんが,以下のようなことをやるようです.

  • EVでリーダーシップをとる
  • 自動運転車の拡充
  • 無人運転車両による配車サービス事業への早期三角
  • 日本,中国,北米,メキシコでの更なる成長
  • 上記以外の国でのシェア拡大.

キーポイント

  • 自動運転投資

トヨタがtoyota research instituteを設立し,ガチで自動運転の実現を目指していますが,日産も負けじと自動運転関連に投資を行っています.日産・ルノー・三菱連合は今後5年間で10億ドルを自動運転関連に投資すると発表しました.しかし,トヨタが3000億円以上投資をしようとしている中でどう対抗していけるのかは今後の対応次第な感じがします.

  • 配車・ライドシェアサービス

ライドシェアビジネスは自動運転とのシナジーが良く,今後爆発的に成長することが見込まれています.この分野で日産・ルノー・三菱は,中国の配車アプリ大手である滴滴出行と協業することを決定しました.やはりこの3社連合は本気で中国を取りにいっているようですね.トヨタはUberと協業を開始し,特に北米に焦点を当てています.この戦略の差がどこまで出てくるかは目が離さません.

日産自動車は就職先としてあり?なし?

  • 勤務地

基本的に神奈川県の厚木か横浜.メーカーの中では比較的,都市かつ都内に近いのがメリット.

  • 将来性

潰れる可能性はまずない.しかしトヨタに追いつける見込みがあるかと言われると望み薄.電気自動車の面では勝つかもしれない.

  • 年収

トヨタよりは低く,ホンダと同程度.

東京近郊に住みたく,電気自動車に興味があり,中国への出張も嫌ではない方にはありかと思います.


以上ご参考になれば.

他の企業はこちらから.
www.atoq.tokyo

*1:自動車産業ポータル MARKLINESより

*2:SPEEDA 「日本の自動車3社の動向~中国編」より

*3:浜銀総合研究所 「メキシコ自動車市場月次統計(2018年2月)」より

*4:兵庫三菱自動車販売グループ 編集局ニュース 「【世界全体】EV / PHV / PHEV 販売台数ランキングTOP20【2018年上半期】」より

*5:日本経済新聞 「世界EV販売、30年に2150万台 IEA見通し 」より