SONY
一時期赤字に陥っていましたが,完全に調子を取り戻してきたSONY.
就職先としてありなのかなしなのか見ていきましょう!
ソニーとは?
創業:1946年
売上高:8兆5440億円
従業員数:117,300人(連結)
本社:東京
勤務地
ソニーの特徴はそのほとんどが東京近郊に勤務地が集中していることです.
特に,物を作っている(例えばテレビ事業とか)以外の部署は大概が品川に位置しています.
他は少し離れて神奈川の厚木とか藤沢になります.
大手電機メーカーに限らず,メーカーの中ででこれだけ良い勤務地を有しているのは他には中々ありません
大手でかつ東京近郊で働きたいという方には間違いなくお勧めです.
事業情報
ソニーはアニュアルレポートを出していないため,いまいちまとめにくい
特記していない限り,以下の資料からグラフを引用しています.
「2017年度 連結業績概要」
「2018年度 経営方針説明会」
ソニーの事業はセグメントごとに分かれており,以下のようなものがあります.
- ゲーム&ネットワークサービス
PS4,PSVR,PSオンラインなどのゲームに携わる事業
- 音楽
- 映画
- ホームエンタテインメント&サウンド
テレビ,ヘッドホン,ウォークマンなどに携わる事業
- イメージング・プロダクツ&ソリューション
一眼レフ,カメラ,デジカメなどに携わる事業
- モバイルコミュニケーション
Xperia,サーバー,プロパイダ事業など
- 半導体
- 金融
ソニー生命,ソニー損保,ソニー銀行,ソニーライフケア
- その他
ソニーの売上,営業利益推移は以下のようになっています.
売上高・営業利益推移をみれば,2009年のリーマンショックで大幅な赤字に陥ってから,順調に業績を立て直してきている様子が見て取れますね.2009年に赤字の原因となったのは,大きくテレビ・デジタルカメラ,パソコン等の売上減少が響いたためと言われています.その後,パソコン事業VAIOなどの不採算事業を売却or切り離しすることによって立て直しを図りました.それが功を奏して現在は過去最高の営業益をたたき出しています.
セグメントの構成割合は以下のようなっています.
ゲーム&ネットワークサービスが最も多いですが,一分野に傾倒することなく分散して売上を出しています.
しかし一方で,営業利益に注目すると,ゲーム&ネットワークサービス,半導体,金融が稼ぎ頭であることが分かります.
モバイル・コミュニケーションに至っては赤字で,いつも赤字なイメージです(笑)
それぞれの詳細については以下のようになっています.
PS4の売上が堅調なようです.
「fate@grand order」が牽引しているようです.営業利益率15%というとんでもない数字を叩きだしていますね.
さすが情報産業です.メーカーでは5%が普通と呼ばれており,10%いけばかなり良い経営を言われます.
映画事業は基本的に安定した利益を稼いでくれる優良事業です.
テレビ事業は高付加価値をつけることによって,不採算部門から脱出し,安定収益を上げられるようになっています.
個人的に予想外だったのがこれで,カメラ事業は死に体で営業利益もあんまり出ていないと思っていたのですが,実は営業利益率11%ぐらいあります.スマホの影響でデジカメや一眼レフの市場規模は減少傾向にあるものの,しっかり規模に合わせた構造改革を行うことで着実に利益を上げられるようになっていますね.
唯一の問題児.Xperiaユーザーとしては悲しいですが,Xperiaが全然売れていません.
爆益.前年度は熊本地震による生産台数減少や為替の悪影響で一時的に赤字に転落しましたが,基本的には利益をめっちゃ稼いでくれる優良事業です.ただし,これほどの利益が出たのは熊本地震の保険金や会社売却益が出たためで,18年度の営業利益率12%見込みが通常運転です.
営業利益率15%をコンスタントに出しています.もはや金融会社なのではと疑うレベルです.
ソニーの強み
- 金融セグメント
ソニーは金融会社だと揶揄されるほど,安定した稼ぎを出しています.
さすがにリーマンショックが起こった時には一時的に赤字に陥りましたが,財務基盤がしっかりしているため悪影響は一次的で,次年度にはすぐさまV字回復しています.
ここで安定して稼ぐ力があるからこそ,他の事業へのチャレンジングな挑戦ができているとも言えます.
ソニーの礎ですね.
- 半導体分野
ソニーはイメージングセンサー(CMOSセンサー)の市場で圧倒的なシェアを有しています.なんとそのシェアは45%で,サムスンの21%を大きく引き離しています.
*1
- ゲーム市場
ゲーム市場は年々拡大を続けており,2018年には15兆円規模になると推測されています.
*2
SONYはコンソール分野でPS4という圧倒的な強みを持っていることに加え,そこで培ってきた確かな技術があります.
また,モバイルゲームの市場は今後さらに拡大していく予測で,「fate@grand order」のような利益頭を何個も作製することができれば爆発的な利益を得ることができます.
ソニーの弱み
- Xperia
スマホ事業がもはや事業として成立しているのか怪しいレベルです.ほかの分野で稼いだ利益をここで消化しているような状態.
他のスマホに買っていけるようなビジョンがあるわけではなく,将来の5Gのための技術継承のために続けているようです.
現状の好業績が続けば全然維持していくことはできますが,5Gが実現するまで耐えられるかは怪しいところです.
ただ個人的にはXperia好きなので頑張ってほしいです(笑)
ソニーの今後
経営計画から見る今後の施策
ソニーは2018年からの3年間で2兆円の投資を行う予定をしています.
そのうち,1兆円をイメージングセンサーに投資します.
本気度合いが伝わってきますね.
CMOSのイメージング領域でNo.1を維持しつつ,センシング領域でもNo.1を目指す方針です.
また,「AI×ロボティクス」「医療」への投資も行っていくようです.
キーポイント
- CMOSイメージングセンサー
何度も言っていますが,これからもこの領域が重要になってくるのは間違いないです.
- ロボティクス
アイボが発売されましたが,このようにソニーならでは,みたいなロボットがどんどん発売されてくると良いですね.
ソニーは就職先としてあり?なし?
- 勤務地
東京勤務が可能ということでかなり良い
- 将来性
現状から見るに,スマホ以外は順調に推移していく.
特に問題点が見当たりませんでした.
- 年収
大手電機メーカーの中でトップの年収.平均年収は1000万円を超えるようです.
東京に住みたく,スマホ事業以外に携わりたい人にとってはありかと思います.
ソニーはパソコン事業を売り出した過去があるように,不採算事業はどんどん売却or切り離しを行っていきます.
いく部門は慎重に選びましょう.スマホはあまりお勧めしません.
以上ご参考になれば.
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